2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

大雨で金木犀が完全に散ってしまった。一週間か十日ぐらいしか楽しめなかった。そういえば先日のポタライブの時、吉祥寺の住宅街の一角に、今まで見たこともないほど巨大な金木犀の木があった。 ニュースで「オタク狩り」というのをやっていた。深夜、秋葉原…

要するに眼前の仕事からの逃避衝動を糧としているに過ぎないのだがこれまで『音楽舞踊新聞』に書いた記事の大半(全部ではない)を「ダンス・レヴュー」としてアップロードした。今まであまり気が進まなかったのは、一つには業界紙、しかもクラシック音楽と…

昨日ミーティングの合間にHさんと話していて、「天才」の話になった。Hさんのいう「天才」とは、直感だけでものを作ったり行動したりしているにも関わらず、結果的にその時代や社会の状況を鋭く捉えてしまったり、誰も想像しなかったような、しかし誰もが…

前に読みかけて途中で止めてしまっていたのだが、中村文昭『舞踏の水際』('00、思潮社)[amazon]は面白い。というか、ある時代の人々が共有したであろう信仰の内容が真摯に書き留められてある。「[土方巽にとって]あくまでも信じるにたるものは肉体一つで…

「三人の男の振付」なんていうタイトルで、ジェンダー絡みの問題提起も何にもないという、まさに日本のダンスの知的貧困を象徴するような企画でありながら、フタを開けてみれば三本ともそれぞれ実に手応えのある内容で、こういうのは何だか悔しい。首尾よく…

ハンガリーから来ているダンサーのEが「何か舞台が見たい」というので、今週のリストを作ってあげたのだが、結局ぼくの土曜の予定に丸ごと乗っかることになり、スズナリでペニノを見てから、ブリックワンで「ダンスシード」を見るというマニアックなプラン…

『黒沢清の映画術』(新潮社)[amazon]は、途中からはもはや止まらず、メモを取ることもできなくなったまま最後まで読んだ。そのまま『映像のカリスマ 増補改訂版』(エクスナレッジ)[amazon]も全部。散乱したトピックを拾い集めて整理したいが、中でも特に…

読まなきゃいけないものはいっぱいあるのに、『LOFT』の公開もあって黒沢清本が相次いで出て、アマゾンから届いてしまって、読み始めてしまう。『黒沢清の映画術』(新潮社)[amazon]、ずっと手に入らなかった『映像のカリスマ』の増補改訂版(エクスナレッ…

大倉摩矢子の初日。「ラボ20」以来ゆっくり地道に変わり続けていたことは確かだが、今回はもう思い切り変わっていて驚いた。得意の粘着質はあまり出ず、動きはむしろ軽やかであり、全編に渡って風通しがいい。ありていにいえば踊りに幅が出ているのだが、た…

3月にブルックリンで血を吐きながら書いた原稿が載った Theater der Zeit 9月号がようやく届いた。日本のドメスティックな現象としての「コンテンポラリーダンス」(ぼくは英語で表記する時は Contemporary Dance ではなく Kontemporari Dansu としている…

土曜の昼、舞台に森山開次が出てきて、すぐに「縮んでる」と思い、実際最後まで踊りは萎縮していた。それで気付いたのだが、ずっと前からダンスは「目より先に筋肉に来る」という風に思っていたのはもうちょっと正確に表現できる。つまり、人は網膜に映るも…