三段梯子

ニブロールはやはり凄かった。前半半分くらいはもう頭ヘンになりそうなくらい密度が高い。ただ基本的に「断片の集積」という構成法であり、それが「アゲて、冷まして、アゲて、冷まして」の繰り返しだけになっていて全体に大きなうねりがないため、やや長く感じてしまったのも確か。
それにしてもアフタートーク矢内原充志はちょっとマズかったのではないか。音楽の加藤由紀が今後の抱負を話した後、わざわざ「一つだけいいですか」と断って、結構キツい指摘を…。ニブロールが喧々諤々で舞台を作っているのはよく知られていることで、それゆえのカオティックな勢い(最近薄れてきたけど)が味になっているわけだし、だからきっとこのくらいのキツい言い方は日常茶飯事で、言っている方も言われた方もそれほどマジではないのだろうけど、やっぱりオーディエンスとしては引いてしまうので、あまり舞台裏のゴタゴタを表沙汰にしてほしくないなあと思った。アフタートークとはいえ、「舞台に乗る」ということにはそれなりの責任が伴うんじゃないかと思う。
ゲストの北川フラム氏のコメントは、都市論的な視点による興味深い分析だった。特に、パフォーマンスが20代〜30代の人々によって作られているのに、観客の年齢層が比較的高い、というのはなかなか謎に満ちた事実の指摘だったように思う。
その後パークタワーでレニー・ハリス・ピュアムーヴメント。昨日の韓国の EXPRESSION を見た後では、テクニック面ではかなり見劣りがしてしまうが、ダンシーな魅力には富んでいて楽しかった。さらにスペース・ゼロでストリート・ダンス・サミット。昨日とは打って変わってストリート系の若い観客が大勢詰めかけ、大盛り上がり。
日記(ダンスとか)のファイルが膨れ上がって、いちいち重いから開く気が起こらず、書かないままになってきている。何か構造を作らないと。