2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

アルディッティ・カルテットは前半の細川と西村が素晴らし過ぎて、後半のケージ&白井剛は最初なかなか入れなかったのだが、白井独特の過剰なまでの「デリカシー」がだんだんケージの音楽の優しさ、温かみと入り交じって、何ともいえない濃い空間が生まれた…

久しぶりに学会発表の仕込み中。イヴォンヌ・レイナー研究の一発目なのだが、レイナーは70年代に映画に転向したため(ただし99年からダンスにも復帰)、先行研究を見ると映画理論にもまたがっていることが多くて、下手に深追いすると他のポストモダンダンス…

今回のNYは三週間の滞在だったが、とにかく規則正しくライブラリーに通い詰めたので知人や友人とはほとんど会えなかった。そもそもお知らせメールすら流さなかったので、Jから「電話で相談したいことがあるんだけど」とメールをもらって「実は今NYにい…

全く取りとめがなくなってしまうが最近考えたことが色々つながっているみたいなのでそのまま書くことにした。 Wege zu... の続き。石井漠がまた出てきて、この映画にはあの『囚われ人』の映像が丸ごと含まれているのだった。よく石井漠のこれはほとんど舞踏…

木曜は閉館が8時なので7時間くらいはヴィデオを見た。アメリカのモダン初期からの流れでドイツももっと知りたくなり、表現主義系を漁る。マリー・ヴィグマンといえば『魔女の踊り』だが、よく見かける音と動きがズレた、グロテスクな印象しか残らないあの…

Village Voice にデボラ・ジョウィットのヤスミン・ゴデール評が出た。NYU時代の教え子ということもあり同情的な書き方だが、イメージが「ステレオタイプ」で「ビザール」、自分たちが演じている役柄をよく理解していない、と辛目の評になっている。現実…

ここ数日暑さがゆるんで過ごしやすい。夜はリトル・イタリーへ行って食事。車を通行止めにした道の両脇に賑やかなテラスが並び、人が大勢ひしめき合っていて、本当にイタリアに来たみたいな気分になる。シーフードが気前よく入ったパスタとワインで、8時頃…

エリオット・カプラン監督の『Cage / Cunningham』というドキュメンタリーで、ケージが、カリフォルニアの大学でシェーンベルクの授業を受けていた時、シェーンベルクは学生に向かってこう言ったという。「私の目的は皆さんに教えることです。皆さんにとって…