木曜は閉館が8時なので7時間くらいはヴィデオを見た。アメリカのモダン初期からの流れでドイツももっと知りたくなり、表現主義系を漁る。マリー・ヴィグマンといえば『魔女の踊り』だが、よく見かける音と動きがズレた、グロテスクな印象しか残らないあの映像とは違う、かなり良い踊りの映像があるし、他のいくつかのソロ(1930年の初NY公演の記録映像)を見ると実にいい踊りをしていて、イメージが覆される。パルッカなども凄くいい。1965年に撮られたドレスデンのヴィグマン学校の記録映像には、若いズザンネ・リンケのソロが出てきたり、いきなり中国系の顔立ちをした女性のインドネシア舞踊が出てきたりして驚く。さらに、1920年代に作られた Wilhelm Prager 監督の映画 Wege zu Kraft und Schoenheit(まだ途中)。 英語題は The Golden Road to Health and Beauty。体操とか健康増進のための啓蒙映画だが、とにかく面白い。シャレにならないほど背骨が側湾した子供が大量に現れたり、インペコーフェンのソロが見られたりもするが、ここでもいきなり、石井漠と石井小浪の踊りが出てくる。