2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

このところ、単に自分が好きなダンスと、批評的な(?、例えば上のような意味で)重要性を語れるダンスとは必ずしも重ならないし、一致する必然性もないのだという風に考えたら、いくらか気が楽になった。 今年の第一四半期(1〜3月)に見た中でいえば、2…

2月の黒沢美香『薔薇の人 ―登校―』は一つの謎とその部分的な解決をぼくに示唆してくれた。とはいえ、この謎は、ぼくの知る限りでは誰も解決してみせたことがないばかりか、それが存在するということすら、自分以外の誰かの口から聞いたことはなかった。つま…

小雨が降ったり止んだりしている中を、手塚さんと、手塚さんの息子のKと、上野動物園。昼前から閉園まで、じっくり見て、撮影もしながら、目的なく話す。 ゾウの鼻が動くのを間近で観察したら、傍に簡単な解剖図みたいなものがあり、そこに「鼻筋(びきん)…

土曜日、「動物園とアート」のトークの前に、Gさんと「アジアダンス会議」の今後のことも含めてお互いのアイディアを交換したりした。アジア会議以降の我々の関心としては、アーティストが表現者としてもっと社会性を意識するべきではないかということが大…

日大でやっているエドマンド・バークの講読はもともと少なかった出席者が二回目でさらに激減してゲンナリしていたが、桜美林の舞踊論の講義は二回目の出席率(リピーター率)がとても良かった。しかし、初回は意図的にエンターテイニングな内容にしたからで…

土曜、なぜかまた野毛山。急な坂スタジオで「動物園とアート」をテーマにしたトークをやるというので、来月の「カラダバー」の参考になるかなと思って聴講する。始まる前に別件で打ち合わせをしていて、スタジオへ向かう途中にあった香ばしい感じの古本屋に…

先週の金曜日、授業の後にスズナリへ行って鉄割を見て、そのまま夜行バスで大阪、Mに会って買物など、夜にダンスボックスで黒沢美香&大阪ダンサーズを見て鳥肌、また夜行バスに乗って帰る。さすがに尻がやばいくらい痛くなるが往復の交通費8000円を切って…

島尾敏雄『新編・琉球弧の視点から』('92、朝日文庫)を読む。小栗康平『死の棘』かソクーロフ『ドルチェ 優しく』しか自分には接点のない島尾敏雄は50年代から奄美に住んで、70年代ぐらいに「ヤポネシア」論を展開していた。「ヤポネシア」というのは日本…

3月の後半、ネセサリー・ステージの『モバイル』の後にシアタートラムで開かれたシンポジウム「コラボレーションとネットワークの未来」に、三日間通った。知っている人が何人か出ていて、NYで一緒だったマレーシアの友達とは久しぶりに再会できた。あの…

この前フリーペーパーの『Cut In』58号が届いて、この新聞を立ち上げた井上二郎さんが12月に亡くなっていたことを知った。井上さんがこの新聞を準備していた時、初めてメールをもらって、2002年1月のシアタートラムで麿赤兒の独舞を見た後に会い、近くの喫…

ディドロは、自然の中では一切が連鎖していて、「どのような姿かたちにもその原因があるし、ありとあらゆる人びとの中で、当然そうなるはずだというすがたをしていない者は、一人としていない」(ディドロ『絵画について』、岩波文庫 [amazon]、9頁)といい…

とりあえず何の明確な締切にも追われていない束の間の時間が二日間弱できた。