TOZAWA

手短には済みそうにないメールの返事はまだなのに(Aさんすいません)「少年チャンプル」見る。TOZAWA。感動した。正直今まではこの番組を通じて知る日本のストリートダンス・シーンについてはちょっと半信半疑なところもあって、実際、最初はオオッと思うけどすぐにスタイルの縛りが見えてきて、案外自由じゃないんだなと分かってしまう。スタイルに固執すると凡人はすぐ「競技」性に堕する。速いとか高いとか長いとか柔らかいとかくだらないことを自慢し始める。ひとりでできるもんは割と最近よく出ていて、先週の『エクソシスト』ネタは笑ったけどあとの中身は今までの焼き直し。要するに、語彙のストックはあるけどアイディアに奥行きがなく、広がらない。そこで今日のTOZAWAを見ていて、ストリートダンスにはあまり縁のない「作品性」というものがいかに有効かを感じた。チャイニーズの格好をして、カンフーネタなのだけど、とにかく動きが面白くて高密度。チープなポリゴンみたいにカクカクしたアーティキュレーションと不自然に滑らかな回転が組み合わさっていて、見てるだけで頭ヘンになりそうだった。ひとりで〜と同じく音楽も自分で作ってて、アニメとかゲームの声をサンプリングして一人で天下一武闘会みたいなのを勝ち抜いていく。コンセプトがアイディアを引っ張って人に無茶なことをさせる。後にはむつんサーブも出てたけど、TOZAWAが20個ぐらい立て続けに見せたようなネタをたった1個、もったいぶってオチに使っていた。まあ基本的な価値観が違うのだろうけど、クリエイター魂では断然TOZAWA。トヨタアワードに出てもらいたい。あるいはNoismに振り付けてもらいたい。