会議の日。前期日程入試が近いので実施要領の周知のみなので一瞬で終わる。それにしても入試委員長のA先生の、情報の枝葉を切り落として必要最小限の部分のみを伝達する技術はいつも素晴らしく、一人静かに感動してしまう。ミニマリズムでありながらも決して「無機質」「無表情」といったテイストに依存していないところが特に華麗。
成績表を提出し、果てしなく列車に揺られ続けて、夜は plan-B で小谷野哲郎ソロを見る。小谷野さんはACCの同期で、バリの仮面舞踊の専門家。いろいろお世話になっていて、舞台も見ているがソロは初めて。仮面を付けずに踊る冒頭部は密度が高かったし、女性の仮面で踊るところは静謐にしてミステリアスだった。終わり近くでの「踊りというのは“向こう側”と“こちら側”をつなぐということなんだと思う」という言葉は記憶に残る。
白石隆『帝国とその限界――アメリカ・東アジア・日本』('04、NTT出版)を読む。戦後のアメリカの東アジア政策の見取り図と、その80年代以降および冷戦以後の帰結についてのまとめ。