マイヨー

先日さいたまでＭさんから紹介して頂いたフランス語通訳のＨさんと、そのすぐ後に水戸で再びお会いし、マイヨーの『ロミジュリ』のチケットを頂けることになって、しかも今朝急遽２枚ＯＫになったのでダンサーＭを誘って待ち合わせて見た。マイヨーは前の『シンデレラ』がパッとしなくて、ＢＳでやってた新作『ラ・ベル』も同様につまらなかったので、あまり気にかけてなかったのだが、見て良かった。全然違う。こんなに音楽性にあふれ、遊び心のあるヤングな振付家だとは思ってもみなかった。やはり再演されるだけのことはある。ダンサーがノロいとか色々あるにはあるが、すごく楽しい思いをした。Ｈさんに激しく感謝。
カーテンコールとともに急いで出て、千駄木までダッシュで移動。Ｍは代々木でリハーサルとのこと。まったく時間に余裕がないため何も口に入れられないで、グッタリしたまま団子坂を駆け上がってまたダンスを見る。ここでも友だちのダンサーＫに会った。ダンサーＭとダンサーＫは同じカンパニーの仲間。半日、空腹のままダンスを正味３時間見たことになる。血糖値も低すぎて死んでしまいそうになりながら帰る。
電車の中で岩井克人『ヴェニスの商人の資本論』（ちくま学芸文庫）をほぼ読了。不均衡動学について書かれた終盤の何本かの原稿はやや専門性が高くて付いていけない部分もあれど、やはり面白く勉強させてもらえた。これを読むと『貨幣論』がどういう位置づけになってどういう動機で書かれているのかもよく理解できる。そして80年代の香りがプンプンする本でもある。
明日は指輪ホテルと黒沢美香のハシゴ。三日連続でいい加減疲れるがその後はしばらく自分の時間が持てる。