「ユーモア・イン・ダンス」Bプロ。ヤミーダンスが良かった。まだ決定的に斬新というところまではいかないけれども、余白を楽しませる上質な「グラフィティ」的振付作品で、刺激に富んでいた。ヤミーダンスは「ラボ20」や「踊りに行くぜ!!」では東京に何度も来ているが、本格的な東京デビューはこの『kNewman』ということになるだろう。めでたい。あと身体表現サークル。大きいスペースが意外な効果を発揮して新しい味が出た。ポテポテポテと寄る辺ない感じで周囲を彷徨する姿がおかしく、間合いを調節しようとして足がもつれそうになっている姿が切ない。誰もが「面白いけど、続くの?」と口を揃えて言うわけだが、「続く」と思った。
それにしてもこのプログラムでは、松山だけでなく前橋、広島、岡山といった各地のダンスがさりげなく上演され、それを東京の観客は当たり前のように見た。確かに「東西バトル」とは銘打たれているけれども、「前橋」「横浜」「千葉」や「岡山」「大阪」「広島」がそれぞれ徒党を組んでバトルするはずもなく、むしろ「東」「西」という括り方自体が無効化されている。この歓迎すべき脱東京中心化傾向は「踊りに行くぜ!!」の成果以外の何ものでもない。
時間もお金も全くないのだが後先顧みず奮発して久しぶりに打ち上げに混ざる。皆のノリがよく朝までコース。