言葉まみれ

シベ少。ちょっと前に戻った感じの驚嘆すべき超絶言語パズルだけどやはり役者というか役者への負荷の凄まじさにこそ圧倒された。発語がイントネーションと意味の二層に分裂したままよくあんなに喋っていられるなと思うと精神がヘンに高揚する。しかし最後まで捌け口がなく So What? 感は拭えず。
チェルフィッチュ。こっちもやはり凄かった。プロット自体はシンプルに、反面コンセプトは先鋭化。音楽がすごく効いていて見ながら体が動いてしまう。会場で売られているビールは絶対飲むべき*1
最近ゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』を読み始めた。演劇論としても興味深いし、「ビルドゥングスロマン」ってこういうことだったのかと納得。数年前に岩波文庫で出た新訳なのでそこそこ読みやすいが、上中下と三冊もあり、誰が「教養小説」って訳したのかは知らないがこれの通読に失敗したらビルドゥングも失敗だと脅迫されている気はする。

*1:酒を司る神バッカスはダンスの神でもあるから。