バリ二日目

バリではホテルではなく家族経営のゲストハウスのようなところに泊まっている。敷地の中に離れの建物があり室内は非常に広い。今までの街とは違ってここでは生物系のスリルがあり、もういい加減慣れたとはいえヤモリや昆虫の類がところ構わず頻出する。そしてウブドの街中はやたら野良犬が多い。昨夜はネットカフェを出た後少し歩いて帰ったのだが途中で宿の看板がなかなか見つからずに歩き回っていたら野良犬が非常に凶暴であることがわかり(近くを通ると唸っていて今にも飛びかかってきそう)、しかも道は暗く、その暗がりに人がしゃがんでいていきなり「トランスポート?」と声をかけてくるし、虫の声が分厚く聞こえていて生き物の野蛮な気配が充満している上に、そこかしこ奇怪な像が立ち並んでいたりもして本当に恐ろしい思いをした。
今日はOさんのガイドにより人に会い続ける。まずバリ舞踊およびガムランのマスターであるDさんの家でフランス人男性の稽古を見学。後から現れた女性と話したら彼女はブラジル出身のパリ在住で太陽劇団の俳優だった。『堤防の上の鼓手』で新国立劇場にも出ていた。それで聞いたらDさんはムヌーシュキンのところで何度も踊りを教えているらしい。さらに移動してRさんの家へ行き映像を見せてもらいつつ話を聞く。その時は話題にするのを忘れてしまったのだが彼はロバート・ウィルソンと関係がある。さらにSさんにも話を聞いた後、また踊りを見る。凄い目の動きを見た。しかしこうしてバリの踊りを見ていて、これまでのところの印象としては「凄いが感動はしない」というのが率直なところ。明日ももう一つ見る。