ヒトの子

一ヶ月かなり頑張って必死に見たからまあそろそろ見切りをつけてもいいかということで、NYのダンスを見まくるのはやめた。今週は二本しか見なかった。土曜も日曜も何も見なかった。他にやるべきことは山積しているし、ここにいられる時間は限られているのだから大事に使う。
昨日は夕方から冷えてきたのに夜中に歩き回ってしまい、あっさり風邪。今日は昼に集中して仕事をしてそのままUさんと打ち合わせ。マディソン・パークで分厚くジューシーなハンバーガーを食す。UさんもGさんもクレイジーケンバンドに完全にハマッている。やはり『青山246深夜族の夜』の威力には絶大なものがある。
部屋の中の配置を自分の好みに変えてみた。しかし何事によらずレイアウトというものは自分の「好み」とのいつ果てるともないダイアログである。なぜ「この配置が良い」と思えるのか、なぜ「このサイズならばここに置くべき」と思うのか……何ら根拠を明かすこともなしにただ「良い」と断定しようとする複数の自己がせめぎ合い、いつしか治まっていったかと思うとまたぶり返す。全てを調停することは不可能、しかし手を離さなければいつまでも終わらない。そこで抗争にケリをつけるべく「全体」に「調和」や「美」を見出そうとする時、自分に嘘をついていると感じる。嘘をつかなければ人は永遠に部屋の模様替えをし続けて死んでしまうと思う。