年明け早々、軽やかに入稿。今月は、2月のアジア会議での発表原稿も用意しなければならず、それをにらんで他のを前倒しにするなど慎重に調整しないと危ない。しかし本当に集中しないといけないのは今年から(ようやく)もたせてもらうことになった非常勤の授業の準備、でもこの前発表したレイナーの論文も仕上げたい。そう思うとやっぱりダンスを見に行く回数を減らすしかないのか…。
前期はダンスの講義をするのだけれども、それがもしポストモダンダンスでやってもいいのなら、研究してその成果を講義していけばいいわけで理想的な形といえるが、映像資料も少ないし、何しろマニアックすぎて一通りの知識がない学生が聞いて面白いのかどうかわからない。あるいはオーソドックスに20世紀の通史みたいなことをやるにしても、例えばイザドラ・ダンカンだって延々と議論したいことがあるわけで、「モダンダンスの祖」とか「身体の解放者」とかで済ませたくない。本を探して読めば書いてあるようなことしか話さない講義は退屈だが、どこにも書かれていない、まだ誰も語ったことがないことを十分に詰めて、なおかつ普通に面白く(わかりやすく)聞かせるというのも難しい。前に、みすず書房から来る「新刊ニュース」みたいなのに、ある学者の言葉で「知っていることは書かない。知らないことは書けない」というのが紹介されてて感銘を受けた。