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朝から雨。木曜は本郷に出勤(雑務)。Carrie Lambert のイヴォンヌ・レイナー論“Moving Still: Mediating Yvonne Rainer's Trio A”(October 89, 1999)をようやく読んだ。一応面白いんだけど、辻褄合わせの面白さの方が優っているような…。ロザリンド・クラウス(または「無意識」)に寄っていけばどんなアクロバティックかつ観念的な論理展開も意味ありげなものにという感じ。ちなみにクラウスが『オリジナリティと反復』に入っている「指標論 パート2」でデボラ・ヘイについて書いていることを知る。昼は「あさひや」で蕎麦、いつも昼休み前にサッと出てサッと戻る。今日の蕎麦は一口目には芯の周囲にふわっとした霧のような広がりがあって芳醇な香りが口中に立ち込め、これは凄いと思ったのだが、急速にのび始め何とも頼りないものになった。やや茹で過ぎ気味なのだった。これだけ繁盛しているのになぜ味が安定しないのか。いや安定しないことによって期待感とスリルを煽る、という高度な技なのであろう(基本的に美味いから可能になる)と推測する。夕方、Lambert の論旨が腑に落ちずずっと考え事をしながら渋谷、アラン・プラテル/バレエ・C・ド・ラ・Bを見る。土方巽とアガンベン『ホモ・サケル』を読みながら帰宅。