原稿から脱け出せなくて、うなっていても、月曜が来れば講義をしなければならず、そのための準備をしなくてはならず、きつい。今週は「回教徒(ムーゼルマン)」と「ゾーエー」の話をしてから、土方巽室伏鴻を見てもらって、手塚夏子を見てもらって、最後に5月の「カラダバー」でやった動物の映像(タンチョウヅルの足とエイ)を見てもらった。「カラダバー」の時より文脈が敷かれている分だけ即効性が高く反応もヴィヴィッドだった。「舞踊論」と銘打ってツルとかエイを見せる授業はおそらくここだけであろうと自負する。
今日は本郷に行って調べ物をし、Wにたくさん教えてもらう。移民などでも「飲む、打つ、買う」については自分たちの「ナショナル・アイデンティティ」だ何だと抜かす間もなくさっさと現地の文化に順応する、という話が面白かった。音楽や衣服などと違い、ある意味「緊急性」が高い欲求についてはあれこれ拘っている場合ではない。必要に迫られる。言葉なんかもそうで、ヘタでも伝わらなくても、とにかく伝えようとする。