4限はゲスト講師をお迎えする授業で今日は作曲家の近藤譲氏。単線の旋律ではなくて音の群を動かしていく作曲の例としてショパンとベートーベンを聴いた後、ベリオの同様の例を聴いてみると全く違う性格の音楽でも同列に受け取れたり、わかりやすくて刺激的な講義。もっと音楽を聴きたい、と思った。だいたいもう長い間ちゃんとしたステレオとかで音楽を聴いてないし、実家からCDを運んで来てステレオとヘッドフォンを買いたい。授業の後、持参していたCDにサインをして頂いてしまう。
6限は自分のダンス史の講義のラスト。90年代から2000年代の地球規模で多様化するダンスを見ていく。international ということと global ということの違いを踏まえておいて、アクラム・カーンとシェルカウイの『ゼロ度』を見てもらい、二人の旋回運動の違いについてなど。さらに文化的アイデンティティを前面に打ち出しつつダンス語彙を拡張した比較的早い例としてクラウド・ゲイト(台湾)とグルーポ・コルポ(ブラジル)を見たらほぼ時間がなくなってしまい、最後にちょっとだけ日本の例としてコンドルズを見てもらった。日本では文化的アイデンティティが民族文化ではなくサブカルチャーに求められ、その結果としてコンドルズにおいてはピナ・バウシュ的なものがドリフ的なものへと「翻訳」されている、という説明の仕方はそれなりに簡潔明瞭にまとまった気がする。
初年度の授業が全部終わったのでまた(勝手に)打ち上げ。学生からマンガ借りたり、『グエムル』のDVD貸したりする。